食べ物についての4回目は、フードロスについて考えていきます。

フードロスって何?
”人が食べるために作られた食料が、失われたり捨てられてしまうこと”がフードロスです。
「フードロス」と聞くと、食べ残しを連想する人が多いと思いますが、実は食べ物が生産されて、人の口に入るまでで失われたり捨てられてしまうこともフードロスとなるのです。
下図で表してみました↓↓↓

このように、食べ物を生産する過程でもフードロスは生じていることがわかります。
フードロスの深刻さ
フードロスは世界中で問題となっていますが、どれくらい大きな問題なのか想像がつきにくいので、数字で表してみました。
・毎年作られている食料の1/3が捨てられている。
これは量にすると13億トンなります。
・フードロスとなる食品を作るために、250㎦の水が使用されているが、これは琵琶湖の水の9 倍にあたります。
・日本のフードロス(642万トン/年)のうち、約1/2が家庭から排出されています
数字の大きさからわかるように、たくさんの食べ物が捨てられており、捨てる食べ物を作ることにも大きな資源が使われているのです。
また、廃棄にもお金はかかるため、国の経済にも影響を与えるほど深刻な問題です。
最近の問題
2月は恵方巻を食べる季節ですが、恵方巻きの食べ残しが経済問題となっています。

とある大学教授の見解では、この恵方巻きを廃棄にするのにかかるお金は10億円です。
恵方巻き以外にも、各季節のイベントでの食べ物も廃棄問題があり、大きな経済問題になっているのです。
このような問題が、ニュースでも報じられることも多くなり、「フードロス」について耳にする人も多いのではないでしょうか?
フードロスを減らすための対策
外国では、法律レベルでフードロスの対策がなされていたり、飲食店では残った食べ物を持ち帰りがしやすい工夫に力を入れています。
日本では、法律レベル・地方公共団体レベルの対策が少なく、フードロスに意識がある個人が活動しているのが現状です。
しかし、このような現状に目をつけた企業や団体が動き始めました。
企業が手掛けたフードロスの例はこちら↓↓↓

急速冷凍により、食品が日持ちするようになり、食品廃棄が減りました。
また、急速冷凍は一般的な冷凍に比べて、冷凍前の食材の味を保つことができ、おいしく食べられることができ、廃棄が減った理由の1つとして考えられています。
また、最近ではUberEatsのような食品を無駄にしないようなシステムができており、日本でもフードロス対策は進んでいます。

さいごに
フードロス対策に取り組む団体や企業は増えてはいますが、人手不足や資金不足により、規模拡大が難しかったり、継続困難なところは多くあります。
これは、フードロスについて個人レベルでの認識がまだまだ甘いのが現状なのが問題で、人々がフードロスについて知り、声を上げれば、おのずと解決していくでしょう。
まずは、フードロスについて知ることが必要です。知らなければ行動すらできません。